旅行記 - 9月16日

突然現れた絶景スポット「レイク・グレース(グレース湖)」

目次

  1. 何もない美しさに足が止まる
  2. 誰も居ない道路で写真撮影
  3. やばい、虫の死骸が、、、。
  4. うわ!なんか凄いのが見えてきた!
  5. 夕日に映るシルエット
  6. 塩湖も夕日に染まる
  7. どこまでも続く塩湖とどこまでも続く絶景
  8. 急いで車に戻ろう

何もない美しさに足が止まる

突然現れた絶景スポット「レイク・グレース(グレース湖)」

もうすぐ日没だから大急ぎで今夜の宿となる「メアリーズファーム・コテージ」に到着しないといけないんだけど、目の前には当たり前のように絶景が広がっていて…ため息ばかりが出る。

ミヅキ:「はぁ、、、なんなんやろ?これ、、、。私らが住んでる地球と同じ地球だなんて思えんね。」
モリオ:「ホンマやな、、、。走っても走っても、こんな景色が延々広がってるなんて、、、。ほんまに俺たち一体どこに来たんやろうな。」
ミヅキ:「オーストラリアって、この前、ゴールドコーストに行った時、【これがオーストラリアなんだな】って思ってたけど、あれ、間違いやね。あれはオーストラリアのほんの一部の顔で、本当のオーストラリアはこういう大自然がメインなんやろうね。」
モリオ:「ちょっと、車停めて、写真取る?」
ミヅキ:「え!いいん?時間、大丈夫?」
モリオ:「もちろん、一瞬だけやでw 写真撮ったらすぐにまた出発やw」
ミヅキ:「うんうん!撮る撮るー!!!」

今は1分1秒が惜しいほどに時間がないけれど、こんな絶景を目の前にしたらやっぱり写真を撮りたい。110キロ超でぶっ飛ばしていた車を停める。だいぶ日が傾いてきているので、周りはオレンジがかった色になってきた。


誰も居ない道路で写真撮影

突然現れた絶景スポット「レイク・グレース(グレース湖)」

西オーストラリアの限界集落の田舎(アウトバック)を結んでいる道路は、ほぼほぼ車が走っていない。たまに、私達のように観光目的で走っているキャンピングカーとすれ違うくらいだ。

とりあえず、車から降りて、大急ぎで写真を撮る。もっともっと余裕を持った旅なら、もっと近い場所に泊まることにしてもっとゆっくり景色を撮ったりしながら移動できるんだろうけど、限られた日程の中ではなかなかそういうわけにはいかない。今回の旅の一番の目的は「ラッキーベイビーチで野生のカンガルーに会う」ということだから、そこに3泊するためにはやはり途中の道中はある程度駆け足で行くしか無い。明日からはそこまで強行スケジュールではないけれど、今日だけは頑張って走ってクカーリンの街まで行かなくては。

ミヅキ:「モリオ、どう?運転、大丈夫?まだいける?」
モリオ:「うんうん、平気やで。結構、距離を走ってるけど、110キロで走ってるし、他に車もおらんし、疲れとかそんなに感じひんわ。それより腹が減ってきたわw」
ミヅキ:「あははw そう言われたら私もちょっとお腹空いてきたわ。あと少しやし、頑張って!コテージに付いたらレストランで何か美味しいもの食べよ♪」
モリオ:「そうやな、ほんじゃ、もうちょっと飛ばすでーw」

また車に乗ってガンガン飛ばす。とりあえず、集落がある場所以外は時速110kmで走るのがデフォなのだ。


やばい、虫の死骸が、、、。

突然現れた絶景スポット「レイク・グレース(グレース湖)」
モリオ:「うーーーん、まいったなぁ。西日がキツすぎるな。」
ミヅキ:「ホント。眩しすぎ。私達、西に向かって走ってるんよね。これ、何気にヤバくない?」
モリオ:「ほんま、ちょっとヤバイなぁ、、、。ただでさえ眩しくて困ってるのに、虫の死骸が邪魔して前が見えへんわ(汗)」
ミヅキ:「ちょっと車停めて、窓拭こうか?」
モリオ:「いや、少々拭いても変わらんし、おまけにすぐにプチプチ窓に虫がぶつかって死ぬからきっと意味ないと思うわ。」

この辺り一帯は周りが農場でものすごくたくさんの虫が飛んでいて、その虫たちがフロントガラスにぶつかっては「ブチッ!ブチッ!」という音を立てながら貼り付いてしまうのだ。

貼り付く虫が大量すぎて、死骸がついたままだと前が見えなくなるのでウォッシャー液を出しながらワイパーを動かすんだけど、全然効果なし。というよりも、ワイパーを動かすことで窓に貼り付いた虫を潰してしまって、余計に前が見えなくなってくる、、、。ワイパーを動かさないと窓に貼り付いた虫で前が見えないし、、、。どうすればいいの??夕方になってきて飛んでる虫が増えてきたのかなぁ?


うわ!なんか凄いのが見えてきた!

突然現れた絶景スポット「レイク・グレース(グレース湖)」

窓に貼り付いた虫の死骸と格闘しながらも走っていると、窓の外にすごい景色が広がってきた。

ミヅキ:「うわ!なんかすごい!あれ、何やろう?湖っぽく見えるけど、、、白い。」
モリオ:「うん?ここは、、、レイク・グレースって書いてるわ。」
ミヅキ:「え?レイク?こんな白い湖なんや、、、ってもしかして塩湖?」
モリオ:「うわ、凄そうやな、時間無いけど、これはちょっと写真撮りたいわ。」
ミヅキ:「うんうん、これは凄いよ♪」

夕日に映るシルエット

突然現れた絶景スポット「レイク・グレース(グレース湖)」

車から降りて、湖に向かって歩いていく。ふと前を見ると夕日にモリオと私のシルエットが浮かんでいる。こんなに広大な湖なのに、側に立っているのは私達二人だけ。なんて贅沢なシチュエーションなんだろう。


塩湖も夕日に染まる

突然現れた絶景スポット「レイク・グレース(グレース湖)」

塩が溜まっている湖の淵の部分には背の低い草や木が生えている。かなり傾いた夕日のオレンジ色を受けて、塩湖もオレンジがかったピンク色に染まっている。


どこまでも続く塩湖とどこまでも続く絶景

突然現れた絶景スポット「レイク・グレース(グレース湖)」

草が生えている一番端っこの方まで走って行ってみたけど、かなり先の方まで塩の湖は続いている。もっとずーーっと先まで行くと水も溜まっているみたいだけど、、、、ちょっと遠すぎてそこまでは行けない。こんなに広大な絶景が当たり前のようにあちこちにある西オーストラリアって、本当に凄い。

私がどこまでも続いていると思っているこの湖は、地図で見てみると実はとっても小さなエリアで、この「グレース湖」は本当はもっともっと大きく、今見えている範囲の10倍くらいの大きさがあるみたいだ。オーストラリアの自然はスケールが大きすぎて、自分の頭の中では全然理解ができないレベルだ。自分の存在がどんなにちっぽけなのか、、、と思い知らされる。

ミヅキ:「やっほー!」
モリオ:「アホかw ここは山ちゃうんやからヤッホーって言っても意味ないやんw」
ミヅキ:「あっそっかw でも、こんな絶景を目の前にしたらヤッホーって言いたくなるやん?」

私達ふたりだけで他に誰も居ないんだから、ヤッホーでも何でもいいのだ(笑)。こんな絶景を目の前にしたら、とりあえず大声で叫んでみたくなるよね?


急いで車に戻ろう

突然現れた絶景スポット「レイク・グレース(グレース湖)」

思いもよらず、絶景の塩湖(グレーズ湖)に出会って、ちょっと寄り道をしてしまったけど、太陽は待ってくれない。ドンドン地平線に近づいていく。

モリオ:「よし!ほんじゃ、急いで車に戻ろ!」
ミヅキ:「うん!急がないと、真っ暗になったら大変!」

とりあえず、日没までに今日の宿に到着しなくては、、、。

それにしても、西オーストラリアはどこをどう切り取っても絵になる風景だ。