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プライオリティパス vs ビジネスクラス どっちのラウンジが快適?
プライオリティパスとビジネスクラスラウンジ

MUFGプラチナカードやセゾンプラチナ・アメックスカードなどのクレジットカードを持っていると作ることができる「プライオリティパス」。このPPカードがあれば、国内外にある空港ラウンジを使うことが出来る。しかし、このプライオリティパスで入ることのできるラウンジというのは、ビジネスクラスを利用すると使えるラウンジと違いがあるのか?どっちが快適なのか?など疑問に思うこともあるかもしれない。
そこで、実際にビジネスクラスで利用できるラウンジと、プライオリティパスで使えるラウンジを比較し、本当のところを包み隠さずお伝えしていきたいと思う。比較対象に挙げた空港ラウンジは全部8つ。写真を見ながら、一体どのラウンジがプライオリティパスで利用できて、どのラウンジがビジネスクラス専用なのかなど、当ててみて欲しいと思う。では行ってみよう。
JALサクララウンジ@関西国際空港

まず最初に紹介するのは、日本航空(JAL)のサクララウンジ@関西国際空港だ。このラウンジはJALや、提携航空会社(ワンワールド加盟航空会社、シンガポール航空、ベトナム航空など)のビジネスクラス客と上級会員向けに用意されたラウンジだ。飲食にはもちろんアルコール類もあり、ボタン一つで生ビールを無料で注いでくれる生ビールサーバもあったりする。食事に関しては、ちょっと摘める前菜の他、JALラウンジ名物の「カレー」も置かれているので、ガッツリ食事することもできる。内装は普通の空港ラウンジといった感じで落ち着いているが、日本の航空会社のラウンジということもあって、利用可能なゲストが多く、いつも混み合っている印象もある。
さて、気になるこのJALサクララウンジの無料利用対象者は以下のとおり。
- JALのビジネスクラス客以上、および上級会員
- ワンワールド加盟航空会社のビジネスクラス客以上、および上級会員
- その他提携航空会社(シンガポール航空、ベトナム航空など)のビジネスクラス客以上、および上級会員
そう、このラウンジは「プライオリティパス」では入れないラウンジとなっている。なお関空でプライオリティパスを使って利用できるラウンジは、エアサイド(出国審査後の保安エリア内)には残念ながら無し。

シルバークリスラウンジ@シンガポール

シンガポールのチャンギ国際空港にある、シンガポール航空のラウンジ「シルバークリスラウンジ」だ。照明やソファの色などは落とし目に設定されており、ラウンジらしい雰囲気が漂う空間が広がっている。食事はしっかり目に用意されているので、お腹が減っている場合は、ここでしっかり満たすことも可能。もちろんお酒類も用意されている。なお、シンガポール航空、およびスターアライアンスの上級会員であっても、エコノミークラスを利用の際は、このラウンジは使用不可となっている。

さて、気になるこのシンガポール航空・シルバークリスラウンジの無料利用対象者は以下のとおり。
- シンガポール航空のビジネスクラス客以上
- スターアライアンス加盟航空会社のビジネスクラス客以上
- シンガポール航空、およびシルクエアのエコノミークラスを利用するPPSメンバー(年間にシンガポール航空&シルクエアのビジネスクラス以上を25,000シンガポールドル / 約200万円以上利用するとなれる会員)
このシルバークリスラウンジに至っては、一部会員を除き、各航空会社の上級会員であっても、その利用は許されず、当日実際にビジネスクラス以上を利用するシンガポール航空、およびスターアライアンス系航空会社の乗客が利用するのを許される、かなり敷居の高いラウンジとなっている。もちろん、プライオリティパスでの利用は不可能。ただし、このシンガポール・チャンギ国際空港には、数多くのプライオリティパスで使えるラウンジが用意されているので、がっかりする必要はない。
DNATAラウンジ@シンガポール

上のシルバークリスラウンジと同じく、シンガポール・チャンギ国際空港にあるDNATAラウンジ。広いリビングフロアには、ゆったりと座れるソファ席を多数用意しており、内装も高級感があっておしゃれ。食事はアルコール類はもちろん、しっかりとお腹を満たせる料理が置かれているのも特徴だ。各席には電源ポートなども完備しており、快適な滞在を約束してくれる。このラウンジは、エアフランス、デルタ航空、フィンエア、日本航空などのレガシーキャリアのビジネスクラスラウンジとしても指定されている。日本航空のラウンジとしても機能しているので、食事には日本食なども並ぶ。
さて、この空港ラウンジ「DNATA LOUNGE」を利用できるゲストは以下のとおり。
- 提携航空会社のビジネスクラス以上の乗客
- 一部クレジットカードの上級会員
- プライオリティパス保持者
プライオリティパスで利用できるラウンジがここで登場。興味深いのは、各航空会社のビジネスクラス客と同じラウンジが利用できるというところ。つまり、このラウンジではプライオリティパスさえあれば、ビジネスクラス客と同じ空港ラウンジ体験ができる、ということになる。

SATSプレミアラウンジ@シンガポール

こちらも同じくシンガポールのチャンギ国際空港にある「SATSプレミアラウンジ」。SATSというのは、シンガポール航空傘下のカンパニーで、空港ラウンジだけでなく、シンガポール航空をはじめとする様々なフライトの機内食を手掛ける企業でもある。さて、そのSATSが手掛けるラウンジ「SATSプレミアラウンジ」であるが、内装こそカジュアルな雰囲気ではあるが、置かれている食事などは種類も豊富で、飲み物にはもちろんアルコールも含まれる。このラウンジは、エア・インディア、エディハド航空、マレーシア航空、ターキッシュエアラインズ、ユナイテッド航空といった航空会社のビジネスクラスラウンジとしても利用されている。
この空港ラウンジ「DNATA LOUNGE」を無料で利用できるゲストは以下のとおり。
- 提携航空会社のビジネスクラス以上の乗客
- プライオリティパス保持者
ここも、なんとプライオリティパスで利用可能な空港ラウンジとなっている。食事の内容などは、プライオリティパスでは利用不可なシルバークリスラウンジにも引けをとらない。また、このラウンジにはシャワーも備わっているなど、長旅でのトランジットにも重宝することだろう。

ターキッシュエアラインズ・ビジネスクラスラウンジ@イスタンブール

ターキッシュエアラインズの拠点、イスタンブールの国際空港にあるビジネスクラスラウンジ「THY LOUGE」。広大な敷地面積を誇る超巨大なビジネスクラスラウンジで、2階建のフロア構成は、他の空港ラウンジを軽く凌駕してしまうほど、そのスケールは大きいラウンジとなっている。食事に関してはオープンキッチンがあったりして、出来立てほやほやの食事を楽しめるだけでなく、置かれている料理の種類や量もとんでもないボリューム。はっきり言って、一度の訪問では網羅しきれないほどのサービスを兼ね備えた、私達が訪れた中でも、最強とも言える、全てが想像を超える空港ラウンジとなっている。
このラウンジを無料で利用できるゲストは以下のとおり。
- ターキッシュエアラインズのビジネスクラス以上の乗客、およびその上級会員
- スターアライアンス加盟の航空会社のビジネスクラス以上の乗客、およびその上級会員
ターキッシュエアラインズのビジネスクラスラウンジは、スカイトラックスでも世界一に選ばれるラウンジではあるが、残念ながらプライオリティパスでの利用は不可能となっている。


アヴィエーターラウンジ@コペンハーゲン国際空港

すっきりとした、おしゃれ感が漂うこのラウンジは、コペンハーゲン国際空港にあるビジネスクラスラウンジ「AVIATOR LOUNGE - アヴィエーターラウンジ」。北欧らしく、置かれているソファや家具などは非常にスタイリッシュ。ラウンジというよりは、どこかのカフェにやってきたかのような、そんな印象の空港ラウンジだ。ブリュッセル航空、アリタリア航空、エアフランス、KLM、イベリア航空などのビジネスクラスラウンジにも指定されている。置かれている食事はパン類が多く、アジア系のラウンジのように、ガッツリ食べられそうな感じのメニューは置かれていない。ヨーロッパの料理というと、すごく洗練されたイメージがあるかもしれないが、実はヨーロッパの大部分での食文化というのは、アジアのそれとは異なり、意外と素朴だったりもする。またこのラウンジにはアルコール類も置かれてはいるが、それは主にワインが多く、私が訪れた際にはビールは見つけることが出来なかった。
このラウンジを無料で利用できるゲストは以下のとおり。
- 提携航空会社のビジネスクラス以上の乗客
- プライオリティパス保持者
なんと、ここでもプライオリティパスを利用することができるのだ。コペンハーゲンはかなり遠い場所なので、利用する機会は少ないと思うが、ここのラウンジに置かれているパンは、デニッシュ発祥の地に相応しく大変美味しいので、機会があれば是非食べてみて欲しいと思う。

ニュージーランド航空・ビジネスクラスラウンジ@ブリスベン国際空港

オーストラリアの東岸の街、ブリスベンの国際空港にあるニュージーランド航空のビジネスクラスラウンジ。ここは、ニュージーランド航空をはじめ、スターアライアンス系の空港ラウンジとして、同航空会社のビジネスクラス以上、およびゴールド会員以上が利用可能となっているラウンジだ。このラウンジの食事は、かなり洗練されていて、量もさることながら味も美味しい。また、アルコール類も、コロナの瓶ビールなどもいただけるなど、かなり充実したラウンジ体験ができるはずだ。またキッズルームも完備しており、家族連れも安心して利用できる設備が整っている。
このラウンジを無料で利用できるゲストは以下のとおり。
- ニュージーランド航空のビジネスクラス以上の乗客、及び上級会員
- スターアライアンス系航空会社のビジネスクラス以上の乗客、及び上級会員
このスタイリッシュなラウンジも、残念ながらプライオリティパスで利用することは出来ない。
プルメリアラウンジ@ハワイ・ダニエル・K・イノウエ国際空港

最後に紹介するラウンジはこちら、ハワイのダニエル・K・イノウエ国際空港、インターアイランドターミナルにあるハワイアン航空ビジネスクラスラウンジ「Plumeria Lounge - プルメリアラウンジ」だ。モダンで流線的、それでいて上品なインテリアのこのラウンジは、ハワイ諸島間のハワイアン航空のフライトを利用するビジネスクラス以上の乗客が利用できるラウンジとなっている。なお、ハワイアン航空の上級会員であっても、割引価格にはなるが入場には利用料が掛かって来る。(ゴールド会員:35ドル / 1人、プラチナ会員:30ドル / 1人)
このラウンジを無料で利用できるゲストは以下のとおり。
- ハワイアン航空のビジネスクラス以上の乗客
- プライオリティパス保持者
上級会員でも利用料が掛かるこのラウンジ。実はプライオリティパスがあれば無料で利用できるラウンジになっている。これはちょっと驚きだ。ハワイ・オアフ島のダニエル・K・イノウエ国際空港は、国際線には、プライオリティパスで使えるラウンジはカードラウンジしか無いが、このインターアイランドターミナルには、食事もできる空港ラウンジが備わっている。

プライオリティパスさえあればビジネスクラス並の空港体験ができる

以上、私達が実際に訪れたことのある空港ラウンジを8つピックアップしてみたが、そのうち4箇所については、なんとプライオリティパスがあれば利用できるラウンジになっているのだ。今回挙げた8つの空港ラウンジは全て、航空会社のビジネスクラスラウンジとしても指定されているラウンジばかり。そう、プライオリティパスさえあれば、空港内では、ビジネスクラス並の体験ができるということになる。
もちろん、上で挙げたターキッシュエアラインズのビジネスクラスラウンジや、シンガポール航空のシルバークリスラウンジといった世界トップクラスのビジネスクラスラウンジは、プライオリティパスでは使用不可にはなっているが、一般的な「お酒も飲めて食事もできる空港ラウンジ」は世界中ほぼどこでも利用可能となっている。ただ、日本国内だけはプライオリティパスで使えるラウンジが少なすぎるので、このプライオリティパスは海外旅行でこそ、最大限の威力を発揮するカードと言えるだろう。もちろん、プライオリティパスとビジネスクラスのラウンジを比較すると、プライオリティパスはビジネスクラスの体験を超えることはないが、状況によっては複数のラウンジをハシゴできるプライオリティパスは、その利用可能なラウンジのバラエティさでいえば、ビジネスクラス利用時よりも充実した体験をする事ができる可能性もある。
これから海外旅行に行く際、LCCを利用したりエコノミークラスでお得に出掛ける時、空港の待ち時間があって、もしもこのプライオリティパスを持ってないとしたら、それは非常にもったいないので、是非、下のようなプライオリティパスを無料で作れるクレジットカードを作って、旅行先の空港での思い出に華を添えて欲しいと思う。それでは、プライオリティパスを使って、お得で優雅な海外旅行を!

