tourism - 観光
世界遺産「今帰仁城跡(なきじんぐすくあと)」で楽しむ桜 / お花見【沖縄観光】
沖縄の桜 / お花見@今帰仁城跡

沖縄本島の北部に位置する世界遺産「今帰仁城跡(なきじんぐすくあと)」。その歴史は13世紀まで遡るが、その貴重な史跡の中で楽しむ、桜まつり / お花見情報を実体験レポート!
沖縄の桜の時期はだいたい1月下旬~2月上旬頃。この桜はピンク色が濃い「寒桜」で、沖縄の気候が寒い時期に美しい自然の彩りを見せる。そんな沖縄の桜を、歴史が刻まれた貴重な世界遺産「今帰仁城」で楽しんできたので、その詳細をお届けしたいと思う。
項目 | 詳細 |
---|---|
開催時期 | 1月末~2月上旬頃まで / 年により異なる |
場所 | 世界遺産「今帰仁城跡」 |
入場料 | 大人 400円 |
小中高 300円 | |
小学生未満 無料 | |
駐車場 | あり / 無料 |
今回のお話の舞台場所は...
今帰仁城跡の場所 / アクセス方法

沖縄の世界遺産「今帰仁城跡」のある場所は、沖縄本島の本部半島の今帰仁村。那覇からは車で約2時間~2時間30分ほどのところにある史跡だ。辺りはのどかな田舎の風景が広がっている。
この今帰仁グスクまでのアクセス方法は、旅行者であればレンタカーが一番便利。那覇市内、那覇空港から公共交通機関で向かう場合は「やんばる急行バス」を利用することになるが、バスの所要時間も2時間30分ほどかかって非常にしんどい。車で向かったほうが楽だろう。
世界遺産「今帰仁城跡」の駐車場

世界遺産である「今帰仁城跡」には観光名所ということもあり、トイレも備わった駐車場(無料)も完備されている。今回私達は、この今帰仁グスク 桜まつりのオープニングセレモニーの日(2020年2月1日)に訪れた。セレモニー開始は18:00~だったが、明るい時間帯の桜も見ようということで、桜まつりのセレモニーよりも1時間早い17時ごろに到着。この時間帯はまだ駐車場のスペースの余裕はあったが、夜になると駐車場は一杯になって車を停められなくなってたので、できるだけ早めにやってきたほうが良いだろう。
今帰仁城跡のエントランス / 商業施設

車を停めて今帰仁城跡の入口の方へと向かう。入り口にはお土産物屋さんや出店などが集まる商業施設も設けられている。この日は桜まつり初日ということもあり、続々とゲストが集まってきている。
売店で入場チケットを購入

この今帰仁城前の商業施設には城跡に入場するためのチケットが売られている。今帰仁城跡の入場料は、大人400円、小中高300円、小学生未満 無料となっているが、インターネットでもチケットは購入可能(今帰仁城跡の入場チケット購入はアソビュー経由)で、その場合は20%オフの割引価格で購入可能。
現地でのチケット購入はAirPayが導入されており、現金のほか、各種クレジットカード、電子マネーが利用可能。インターネットでの前売り券もクレジットカード決済が可能となっている。
今帰仁城跡 入場受付へ

チケットを手に入れたら今帰仁城跡 入場受付へ。受付のカウンターは写真奥の簡素なプレハブの建物。あそこで当日購入したチケットを提示するか、インターネットの前売り券の場合は購入証明をスマホの画面で見せて入場券を受け取る。
今帰仁城跡の入場券

こちらがチケットで交換した今帰仁城跡の入場券。この券は交換した当日限り有効な入場券となっている。
世界遺産「今帰仁城跡」エントランス

入り口を抜けて世界遺産「今帰仁城跡」のエントランスに到着。いよいよここから今帰仁城跡の史跡へと入っていく。入り口からすでに沖縄のピンクの桜が花開いている。この日の開花状況は、公式発表で八部咲きとのことだが、桜の木によってはまだ固いつぼみのままのものもあるようだ。
琉球王国のグスク及び関連遺産群

この今帰仁城跡の史跡は、沖縄の世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つとして登録されているもので、この城跡を含め以下のものが世界遺産として登録されている。
- 玉陵
- 園比屋武御嶽石門
- 今帰仁城跡
- 座喜味城跡
- 勝連城跡
- 中城城跡
- 首里城跡
- 識名園
- 斎場御嶽
その世界遺産郡の史跡は全部で8つあるが、その多くは沖縄本島の南部に集中しているのだが、この今帰仁城跡は、他の史跡群とは離れたここ沖縄北部の今帰仁村にある。
今帰仁城跡の「平郎門」

今帰仁城跡の奥へと進んでいこう。こちらは石を積み上げて作られたお城の門、平郎門。オリジナルではなく、昭和37年の琉球政府時代に修復されたものとなる。
今帰仁城跡の寒緋桜(カンヒザクラ)
その門をくぐると、目の前には桜並木の石畳の通路が現れる。だいぶ日は暮れてきているが、この後、18時ごろからはこの桜並木はライトアップされ、夜桜を楽しむことができる。
五分咲き程度の桜も多い

今帰仁城の入口付近の桜は結構咲いているものも多かったが、この城跡の中の桜は五分咲き程度のものも多い印象。多分これから数日後には満開の桜を眺めることができるだろう。
美しい桜並木

この今帰仁城跡の美しい石畳の桜並木は坂になっており、奥へ進んでいくと、今帰仁城の中央エリアである大庭(ウーミャ)へと続いていく。
今帰仁城跡 大庭(ウーミャ)

桜並木を抜けて今帰仁城跡 大庭(ウーミャ)へとたどり着く。この場所は、行事等に利用された歴史的にも重要な広場で、そこには桜の木に混ざって南国らしい植物も植えられていて、沖縄らしい独特な雰囲気を醸し出している。
桜と南国植物のコントラスト

この桜と南国植物のコントラストも見ていて楽しい。本州で桜を見ると「桜」という存在が他の植物とは切り離して眺める感じになるが、この沖縄の桜は、花が鮮やかなピンク色ということもあってか、桜というより南国のカラフルな植物の一つのようにも見えてくる。
今帰仁城跡 主郭 / 本丸

大庭(ウーミャ)をさらに奥に進んでいくと、今帰仁城の最重要エリアである主郭 / 本丸にたどり着く。写真の建物は「今帰仁里主所火の神」という火の神様を祀った社。もともとはこの場所には無かったようだが、城跡の整備事業に伴い、この位置に社が移されたそうだ。
今帰仁城跡に咲く寒緋桜

この主郭エリアにも寒緋桜が咲いている。美しい。
今帰仁城跡 志慶真門郭(しげまじょうかく)
主郭をさらに奥へと進むと、今帰仁城跡 志慶真門郭(しげまじょうかく)のエリアがあらわれる。ここは当時、城主に仕えた身近な人たちが住んでいたと考えられる場所で、桜の花は殆ど見えないが、この今帰仁城跡の辺り一面を見渡せる場所になっていて景色がとても良い。
今帰仁城跡 大隅(ウーシミ)

この今帰仁城跡の高台から志慶真川のほうを見下ろすと、外郭には「大隅(ウーシミ)」という、戦時中に兵馬を訓練したとされる広場を臨むことができる。その広場の端のほうにも寒緋桜が群生していて、美しい彩りを見せている。
大隅(ウーシミ)への階段

この大隅(ウーシミ)へは、階段を使って実際に向かうこともできる。それにしても、こうして今帰仁城跡の史跡を歩いて回っていると、桜を見に来たつもりが、いつのまにか世界遺産を探索している感じだ。おっと、そろそろ夕方18時。下の外郭のある広場では、桜まつり初日のオープニングセレモニーが始まる頃合いだ。
今帰仁グスク 桜まつり

今帰仁城跡の外郭まで降りてくると、広場には「今帰仁グスク 桜まつり」のオープニングセレモニーの開始を待つたくさんの人。
オープニングセレモニー

時間になり、今帰仁グスク 桜まつりのオープニングセレモニーが始まった。写真は琉球装束を身にまとった今年の北山王、王妃(住人から毎年選ばれる)の姿。この桜まつりは、国内外のツアー旅行を手掛けるクラブツーリズムさんが協賛しており、今年の北山王さんと王妃さんには、JALの航空券などの景品が授与されていた。
今帰仁城跡のライトアップ

そのオープニングセレモニーの開始に前後して、今帰仁城跡の外郭のライトアップもはじまる。
桜のライトアップ

明るい時間帯に通った桜並木もライトアップされ、昼間とはまた違った雰囲気になっている。桜並木を歩く人の数も、明るい時間帯よりも多くなった感じだ。
焚き火の炎

また、要所要所には焚き火の炎を使ったライトアップも行われていて近くに行くと温かい。この2月頭の沖縄の夜は結構冷え込むので、温かい服装で訪れるのをおすすめしたい。
寒緋桜のライトアップ

この沖縄の寒緋桜のライトアップは、花が濃いピンク色なので夜空によく映えて美しい。昼間とはまた違った沖縄の桜のお花見が楽しめる。
冬の沖縄に来たら「今帰仁グスク 桜まつり」に足を運ぼう

沖縄県の冬の風物詩の一つである「今帰仁グスク 桜まつり」はいかがだっただろうか。世界遺産の中で行われる桜まつりというだけあって、前回お届けした八重岳(今帰仁城跡からは車で20分~30分)よりも訪れた時の観光スポットとしての充実度も大きいのでおすすめだ。

私達も今回の沖縄のお花見では、お昼間に八重岳にドライブがてら車中でお花見を楽しんで、夕方からこの今帰仁城跡を訪れ、この桜まつりのライトアップを楽しんだが、こんな感じで、この今帰仁城跡の桜まつりに旅行で訪れる際は、レンタカーを使って、同じ時期にやっている八重岳の桜まつりとセットで楽しめば、沖縄の桜をより堪能できるのでおすすめだ。
オフシーズンの冬の沖縄旅行は、日本で一番早い桜の花見を楽しめる穴場スポット。旅行費用もピークシーズンに比べてかなり安い冬の沖縄は、贅沢にお得に、世界遺産の中で美しい沖縄の寒緋桜を楽しもう!