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【シンガポール観光】シンガポールスリング発祥の老舗バー「ロングバー - Long Bar」は行くべき?【シンガポール 旅行】
シンガポールスリング発祥の老舗バー「ロングバー - Long Bar」

シンガポールを代表するカクテル「シンガポールスリング」発祥の老舗バー「ラッフルズ ロングバー」。このバーは1900年代にはオープンしていた歴史のあるバーで、シンガポールスリングが生まれたのは1915年。
それから1世紀以上の年月が流れてもなお、シンガポールを代表するバーとして親しまれている「ラッフルズ ロングバー - Raffles Long Bar」に、今回張り切って訪問し、そのオリジナルのシンガポールスリングをいただいてきたので、その詳細を実体験レポート!
はたしてどんなシンガポールスリングが楽しめるのか、そしてどのぐらいの予算で楽しめるのか、実際に行って確かめてきたので、このラッフルズ・ロングバーに行ってみたい人は是非参考にしてほしいと思う。
今回のお話の舞台場所は...
ラッフルズ ロングバーの場所&営業時間

ラッフルズ ロングバーのある場所は、あの老舗の超高級ホテル「ラッフルズホテル」の敷地内パブリックエリアの2F。ホテルの入口からは少し離れた、ちょうど真裏ぐらいの場所(North Bridge Rd. 側 / 詳細は上の地図参照)にロングバーの入り口がある(上の写真はロングバー入り口1Fのもの)。
住所 | #02-01Raffles Arcade, 328 North Bridge Rd, Singapore |
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営業時間 | 12:00 - 22:30 (ラストオーダー) |
予約 | 不可 |
このラッフルズのロングバーは非常に人気だが、経営方針により予約は一切受け付けていないので、訪れる場合は待ち時間を覚悟しておこう。
階段を登りながらロングバーの歴史に触れる

ロングバーに繋がる階段の壁には、このバーの歴史がプリントされており、下から順番に見ていくと、このロングバーの歩んできた1世紀以上の物語を垣間見ることができる。
このロングバーはラッフルズホテル設立1887年から遅れること1900年代初頭のラッフルズホテルの玄関先にあった「Cad's Alley - キャッズアレー」という場所がその始まりで、当時女性は人前でお酒を飲むというのがエチケット違反と考えられていたため、当時の女性はこのロングバーでお酒ではなくフルーツジュースや紅茶を嗜んでいたのだとか。
そんな状況を見続けていたラッフルズ ロングバーのバーテンダー 嚴崇文(Ngiam Tong Boon)は、女性も気軽に人前で飲めるお酒をと考え、ジュースのような可愛らしい見た目のカクテル「シンガポールスリング」を1915年に考案。そのカクテルは瞬く間に大ヒットし、シンガポールを代表するカクテルへと昇華していった…というのがこのロングバーとシンガポールスリングの歴史になっている。
ラッフルズ ロングバーのエントランスへ

そんなラッフルズホテルとロングバー、そしてシンガポールスリングの歴史が描かれた階段を登っていくと、お目当てのラッフルズ ロングバーのエントランスへとたどり着く。玄関先にはシンガポールスリングを作った伝説のバーテンダー嚴崇文(Ngiam Tong Boon)のイラストとシンガポールスリングのポップがゲストをお出迎えだ。
ロングバー玄関にはすでに人の行列

私達はロングバーへは開店5分前の11時55分くらいに訪れた。開店前だし、まだ誰も居ないだろうと思っていたのだが、驚くことに玄関先にはお店の開店を待つ人の列ができているではないか。バーが混むのは夜だろうし昼間なら空いているだろうと考えていたが、さすが世界的に知名度の高いロングバーだ。
開店前から並んでいたお陰で、開店早々にお店の中へと入ることができたのはラッキー♪ ちなみにバーが開店してからはどんどん人が集まりみるみるうちに長い行列になっていっていき、中には入店を諦めて帰る人もいたくらいだ。待ち時間をできるだけ少なくバーを利用したい場合は、開店前にはロングバーに来て並んでいたほうがいいだろう。
※ ちなみにここのシンガポールスリングは、ラッフルズホテルの中庭のバー「Raffles Coatyard」でも楽しむことができる。あまり長い時間待つことはできないけれどロングバーのシンガポールスリングを飲みたいという場合は、中庭バーに行ってみるのもアリかもしれない、、けど、中庭バーも予約していないと待ち時間があったりするので注意。
ラッフルズ ロングバーの中の様子
こちらがラッフルズ ロングバーの中の様子(360度写真でお好きな角度にクルクル回して閲覧可能)。ロングバーの店内は2階建てになっていて、インテリアは温かみのあるレトロな雰囲気。
このインテリアデザインは1920年代当時のマレー人の暮らしに着想を得たデザインになっており、とても居心地の良い店内になっている。
客層と服装(ドレスコード)

ロングバーの客層は、欧米系の旅行者が7~8割程度で、私達のようなアジア系が2割前後といった感じになっている。ロングバーには服装(ドレスコード)の指定は特に無く、カチッとした服装の人も、Tシャツに短パンといったラフな人もいる感じ。ただ個人的には少しおしゃれしたスマートカジュアルぐらいの服装が似合うのではないかという印象だ。
バーカウンターの席

ロングバーの店内に入り、私達はバーをより楽しむためにバーカウンターの席に座ることに。バーカウンターではチーフバーテンダーらしき人が忙しそうにカクテルを作っている。
ラッフルズ ロングバー名物「ピーナッツ」

バーカウンターの上にはラッフルズ ロングバーの名物おつまみ「ピーナッツ」も置かれている。このピーナッツはバー利用者は好きなだけ無料で食べられるおつまみで、食べたあとの殻はバーの床にポイ捨てすることができるというもの。

路上でのゴミのポイ捨てが法律で禁じられているシンガポールで、ポイ捨てが許されているのはこのロングバーのピーナッツのみではないかと思われるが、このロングバーにやってきたら、思う存分ピーナッツを食べて床にジャンジャンと殻を捨てて楽しもう♪
ちなみにこのロングバーのピーナッツは、普通のピーナッツと変わらないはずなんだけど、なんだか妙に香ばしくて美味しくて、つまみ始めると止まらない(笑)。下のお土産ショップなどでもこの袋に入ったピーナッツは購入可能(18SGD)なので、もっと食べたい人はぜひ買って帰ろう。
ラッフルズ ロングバーのメニュー&料金表

ではお待ちかね。ラッフルズ ロングバーのメニュー&料金表を紹介したいと思う。
- ラッフルズ ロングバー / メニュー&料金表
- シンガポールスリング
- The Original Singapore Sling
- 37 SGD
- Raffles 1915 Gin Sling
- 32 SGD
- Sakura Sling
- 32 SGD
- The Vintage Sling
- 188 SGD
- Straits Classic Cocktails
- Gin Pahit
- 28 SGD
- Planter's Punch
- 28 SGD
- Sour Plum Mojito
- 28 SGD
- Straits Cup
- 28 SGD
- Rosella Sour
- 28 SGD
- Signature Cocktails
- Three Sisters
- 28 SGD
- Emerald Hill
- 28 SGD
- The Dutch Wife
- 28 SGD
- Golden Milk Punch
- 28 SGD
- The Duke
- 28 SGD
- Raffles Refreshers(モクテル)
- Teetotaller's Sling
- 16 SGD
- East Coast
- 16 SGD
- Little India
- 16 SGD
- Ceylon Fruit Cup
- 16 SGD
- ビール
- Heineken Pint
- 24 SGD
- Heineken Half Yard
- 34 SGD
- Tiger Pint
- 22 SGD
- Tiger Half Yard
- 32 SGD
- Beach Rd. Lager
- 22 SGD
- Crossroads Craft Lager
- 20 SGD
- Crossroads Golden Ale
- 23 SGD
- ワイン
- スパークリング(グラス / ボトル)
- 28 / 118 SGD
- 白ワイン(グラス / ボトル)
- 25 / 98 SGD
- 赤ワイン(グラス / ボトル)
- 25 / 98 SGD
- ロゼワイン(グラス / ボトル)
- 25 / 98 SGD
- Lng Bar Memorabilia(お土産)
- Raffles Singapore Sling Glass
- 23.9 SGD
- Long Bar Gunny Sack
- 18 SGD
- Long Bar Magnet
- 15.9 SGD
- Raffles Coffee Mug with Blue Trim
- 22.9 SGD
- Raffles Signature Kaya Jam
- 12.9 SGD
このロングバーにはシンガポールスリングだけでも4種類のシンガポールスリングが用意されているが、一番有名な「The Original Singapore Sling」は37SGD(約4,000円)となかなか高い。だがお酒類が非常に高価なシンガポールで、さらに元祖シンガポールスリング+観光地価格となると、1杯このぐらいの価格帯になるのは仕方がないかもしれない。
なお、メニューにはスピリッツやリキュールなど、他のお酒メニュー(1ショットだいたい20~30SGDほど)も用意されていたが、そちらは割愛。このバーに来たならまずは定番のシンガポールスリングを頼むのが王道だろう。
ちなみに、ロングバーにはお酒が苦手が人でも飲めるようにノンアルコールタイプのカクテルも用意されているので、お酒は飲めないけど雰囲気だけでも楽しみたい場合はそちらをオーダーすると良いだろう。
1日600杯以上売れるシンガポールスリング

私達がメニューを見ている間にもどんどんと売れていくラッフルズ ロングバーのシンガポールスリング。1杯4,000円もするようなカクテルがこんなにハイペースで売れているのを目の当たりにして、ミヅキが私にボソッと一言。
ミヅキ:「ちょっと1日どれぐらい売れるか聞いてみてよっ!」
モリオ:「えーっ!聞くの?(汗)」
ミヅキ:「聞いてみよう(笑)」
忙しそうにしているチーフバーテンダーさんのタイミングを見計らい、さり気なく私はその質問を投げかけてみる。するとバーテンダーさんはニヤッと笑いながら「600杯以上ですよ♪」と一言。
1杯4,000円として600杯だと1日約2,400,000円以上の売上かぁ。このオリジナル シンガポールスリング以外にも注文があるはずだから、、、これは儲かってますわ。ラッフルズのロングバー。さすがは世界的に有名な老舗バーだ。
オリジナルのシンガポールスリングを注文

さて私達もラッフルズ ロングバーのカクテルを注文しよう。注文内容は、1杯は定番のオリジナル シンガポールスリング(37SGD)と、もう1杯はシンガポールスリングの元となったクラシックカクテル Raffles 1915 Gin Sling(32SGD)。
ロングバーのシンガポールスリングはこの他に桜のエッセンスを使ったSakura Sling(32SGD)と、超ビンテージなジンを使ったThe Vintage Sling(188SGD)があるが、桜のスリングはまぁ私達は日本人なので親しみ深すぎる桜はまぁいいかなぁということでパス。もう一つのビンテージスリングは高すぎるのでやめておいた(笑)。
目の前では軽快に両手で別々のシェイカーを振るバーテンダーさん。彼は多分中国系のバーテンダーさんだと思うが、シンガポールスリングを発明したバーテンダーも中国系の人だったので、もしかしたら1915年当時のロングバーもこんな雰囲気だったのかもしれないなぁなんて想像しながら、私達は注文したカクテルを待つ。
ラッフルズ ロングバー「シンガポールスリング」

そうしてしばらくして私達の前に、伝説の老舗バー「ラッフルズ ロングバー」のオリジナル ・シンガポールスリング(写真右)と、1915 GIN スリング(写真左)がやってきた。
シンガポールスリングは、パイナップルとチェリーブランデーの甘みがしっかりと利いた、シンガポールの気候にふさわしいトロピカルカクテルな味わい。20世紀初頭の女性が人目を気にせず飲めるようにと考案されたカクテルだけあって、ピンクで可愛らしい見た目とジュースのように飲める甘さがとても心地よい。
もう一つの1915 GINスリングは、シンガポールスリングよりも甘さが控えめで、ジントニックにパイナップルの爽やかさがプラスされた感じのカクテルになっている。
それにしても、このロングバーのジントニックは有名なだけでそんなに味は美味しくないかもなぁなんて想像してたけど、飲んでみると想像以上に美味しくてびっくり!これはシンガポールに来たら一度は飲みに来るべきカクテルじゃないかと思う。

美味しいロングバーのシンガポールスリングを楽しむ私達の眼の前では、何やら美味しそうな様々なカクテルが作られては運ばれていく。そんな風景を見ていると、せっかくなのでもう1杯何か違うカクテルを頼んでみたくなる。
別のカクテルを注文

というわけで、私達はメニューのシグネチャーカクテル(一押しカクテル)の中から「Emerald Hill」(28SGD / 写真右)と「The Duch Wife」(28SGD / 写真左)を注文。
ちなみにこのカクテルの「Duch Wife」とは変な意味(笑)ではなく、東南アジアがオランダ占領下の時代に就寝時に暑さを凌ぐために使用されていた抱き枕のこと。このカクテルもさっぱりとした暑さを凌ぐようなカクテルになっていて、カクテルにはミントも使われていてどこかモヒートのような雰囲気も醸し出している。
もう一つのカクテル「Emerald Hill」は、シンガポールのオーチャード通りの裏手にあるプラナカン様式の建物が並ぶエリアのことで、そこをイメージして作られたカクテルになっており、カカオ、ブランデー、コーヒー、オレンジピールなどを使ったビターでストロングテイストのお酒になっている。これは酔う(笑)
シンガポールで忘れられないひとときを楽しむ「ラッフルズ ロングバー」

そうしてシンガポールスリングとその他のシグネチャーカクテルを、昼間っから楽しく酔って楽しんだシンガポールの老舗バー「ラッフルズ ロングバー」。最後はバーテンダーさんと一緒に写真を撮ってもらって本当に楽しい時間を過ごすことができた。
このロングバーは料金的には1人1万円ぐらいは見ておいたほうがいいぐらいの価格帯になっているが、超高級ホテルの「ラッフルズホテル」のバーだと思えば、まぁこのぐらいはするよなぁという感じだ。
しかし、100年以上の歴史を持つ世界的に有名なバーで、そこで生まれたオリジナルのシンガポールスリングを楽しめるというのは、シンガポール旅行の観光としては絶対外せないコンテンツの一つ。
店内に入る待ち時間が発生する可能性が非常に高いので、訪れるためにはそれなりの時間の余裕が必要となってくるが、もしも、このロングバーでシンガポールの名を冠したオリジナルシンガポールスリングを楽しみたいなら、ぜひ張り切って訪れてみてほしいと思う。
それでは、シンガポール ラッフルズの老舗バー「ロングバー - Long Bar」で忘れられないシンガポール旅行の思い出を!
