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ジャカルタ発のLCC ライオン・エア墜落事故と、航空会社の安全性について思うこと。LCCは危険?
ジャカルタ発のライオン・エア機が墜落

2018年10月29日、午前6時半(日本時間同8時半)過ぎ。ジャカルタを飛び立ったライオン航空機(ライオン・エア)B737マックス8が、離陸13分後に海上に墜落した。乗客と乗員は合わせて189人。ボーイング737マック8は新型機種で、今年8月15日に運航を開始したばかりだという。現在のところ、生存者は確認できていない。
ライオンエアはインドネシアLCCの最大手。そのグループ会社であるタイ・ライオンエアは、東京~バンコク・ドンムアン線を早ければ11月23日より、1日1便運行を開始する予定でもあるだけに、今回の墜落事故はかなりショッキングなニュースとなってしまっている。私自身、LCCをよく利用するので、今回のニュースには相当ショックを受けている。
ライオンエアの現在の安全評価

墜落事故を受けて、私はまずライオンエアの安全性の評価などを調べた。それによると、死傷者を出す事故を2004年と2009年に起こしていて(墜落ではない)、航空会社を評価するサイト「AirlineRatings.com」が、2014年にライオンエアの安全性を星2つに評価し、448会社中ワースト10に入ってしまっていたようだ。
しかし、ここ最近の同サイトでの評価は星6つ。これは、エアフランスやターキッシュエアラインズなど、大手のフルサービスキャリア / レガシーキャリアと同等の評価であり、実際、2013年以降はトラブルもなく、順調に業務を行っていたため、今回の墜落事故はかなりショッキングなニュースとなってしまった。
日本に関わりのあるLCCの安全評価
ニュースではLCCであることも強調されているため、私自身「LCCって危ないのかな?」と不安に思い、日本に発着しているLCCの安全評価について、同じく「AirlineRatings.com」にて調べてみた。

エアアジア X:安全評価7

スクート:安全評価4

ジェットスター・ジャパン:安全評価4

ベトジェットエア:安全評価7
これを見る限りでは、スクートとジェットスタージャパンの安全評価は、最近のライオンエアの安全評価よりも低いが、大阪発のハワイ便を就航しているエアアジアX、今度私達が利用するベトジェットエアについては安全評価は7と、レガシーキャリアと変わらない水準になっている。
ただ、安全評価が高めになっていたライオン航空(ライオンエア)は好評価にもかかわらず、今回の墜落事故を引き起こしてしまったので、これらの安全評価についてはあくまで「後付け」での評価でしかなく、何か事故があってから、レーティングが引き落とされるような仕組みであると推測されるため、高評価だから安心、、、というわけにはいかないようだ。
なお、この安全評価については、航空会社に問題がなくても航空会社の所属する国自体の安全性が疑われる場合にも著しくレーティングが下がることもよくあるので、あまりにも悪い評価は考慮するべきではあるが、このレーティングについては「あくまで参考程度」にしておこう。
飛行機の墜落する確率
こういった大きな事故が起こってしまうと、ショッキングなだけに「飛行機は危ない」という印象が脳内に刷り込まれてしまう。私自身、こういうニュースの後に飛行機に乗るのは若干不安な思いが生まれるのも事実だ。しかし、本当に飛行機は危険な乗り物なのか、データを調べてみると、、、
飛行機の墜落事故に巻き込まれる確率は、
「飛行機に400年以上、毎日乗り続けて1回遭遇するかどうか」
という確率らしい。これは、道端を歩いていて交通事故にあって死亡する確率や、外は危ないからと家にずっと居て病気になって死ぬ確率のほうがはるかに高い。ただ、交通事故や病気は、自分で何とか起こらないように注意することが出来るかどうかが、飛行機事故とは異なるだけ。もちろん今回の事故はショッキングであり、とても残念な出来事にはなってしまったが、私たちは航空業界で働く人たちを信じて、これからも飛行機に乗って、海外旅行の様々な情報を皆さんにお伝えしていければと思っている。
ライオン航空610便・墜落事故
今回のライオンエアの事故は、よくLCCで海外旅行に行く私達にとっても非常に残念な事故となった。事故の原因などはまだわかっていないことや飛行機が最新機材であったことも、かなり気がかりではあるが、これから先に同じ事故が起きないように、一刻も早く原因究明を期待したいと思う。
今回のライオンエア墜落事故での生存者は望めないという、とても残念でショックなニュースも報じられている。犠牲なった方々のご冥福とお祈りするとともに、ご遺族の皆さまにお悔やみを申し上げます。